こんにちは。クラタク(@kuratak05)です。
以前、「VIXが25以上のときに買えば1年後100%利益が出ている」というデータがあることをご紹介しました。
VIX指数は恐怖指数とも呼ばれます。VIX指数の上昇は、恐怖が高まっていることを示すので、その時点の株価は下落しています。このことから「VIX25以上のときに買えば1年後100%利益が出ている」というデータもあります。本当でしょうか。検証します。
そして、それはリーマンショックのときでも機能していたのかを検証しました。
「VIX25以上のときに買えば1年後に利益が出る」というデータがあります。これは、リセッション(景気後退)のときも機能するのでしょうか。リーマンショックを例に検証しました。
今回は、ITバブル崩壊を検証します。
みなさん、ご想像しているかもしれませんが、
その想像を超える(少なくとも私は越えました)苦しい結果となりました😅
結論
ITバブル崩壊は別格。
1年では利益は出ない。
検証条件
期間
ITバブル崩壊の期間は、全米経済研究所によると、
「2001年3月~2001年11月(8ヵ月)」とされています。
前回と同様、検証する期間を2つに分けます。
- 【ITバブル崩壊】
2001年3月~2001年11月 - 【ITバブル崩壊1年前】
2000年3月~2001年2月
なぜ、「ITバブル崩壊1年前」を検証するのか
もし、2022年2月現在がリセッション1年前だった場合、VIX25以上のタイミングで買った翌年、リセッションに突入しても上昇しているのか。
・・・いや、おそらく上昇していないだろう。
では、どれくらいの基準だと上昇しているのか。
ということが気になったからです。
検証方法
- VIX25以上のときのS&P500指数・Nasdaq100指数とその1年後の各指数を比較します。
- 1年後の該当日が休場等により指数が拾えなかった場合は省きます。
検証結果
【ITバブル崩壊中】2001年3月~2001年11月
S&P500、Nasdaq100ともVIXに関係なくほぼ下落
S&P500
- VIX 25~30
- 36営業日📉全て
- VIX 30~35
- 27営業日のうち📈5回📉22回
- VIX 35以上
- 10営業日📉全て
Nasdaq100
- VIX 25~30
- 36営業日📉全て(S&P500と同成績)
- VIX 30~35
- 27営業日のうち📈1回📉26回
- VIX 35以上
- 10営業日📉全て(S&P500と同成績)
【ITバブル崩壊1年前】2000年3月~2001年2月
S&P500、Nasdaq100ともVIXに関係なく100%下落
S&P500
- VIX 25以上
- 69営業日📉全て
Nasdaq100
- VIX 25以上
- 69営業日📉全て(S&P500と同成績)
ITバブル崩壊は見るも無残
ITバブルの1年前では、VIX25以上であっても、1年後に株価指数は100%下落していました。
リーマンショックの場合よりも高い確率で、
VIXはタイミング投資に機能していないということになります。
ITバブル崩壊に突入しても、VIXは機能しません。
S&P500、Nasdaq100ともに、VIX30~35のタイミングで1年後上昇していることもありましたが、
VIX35~40のときは100%下落していたので、一貫性は見られません。
ITバブル崩壊の場合、1年という期間では利益を出すことが難しい
ということが分かりました。
リーマンショックの検証でもそうでしたが、
やはり、VIXで投資タイミングを計ろうとした場合、
足元の市場がどんな状況なのかということが重要になります。
- 通常期
- リセッション1年前
- リセッション中
これらのどの期間に当たるのか
ということが重要です。
リーマンショックに続き、ITバブル崩壊を検証しました。
通常期はもちろんこと、リーマンショックと比べても、かなり苦しい結果でした。
「S&P500、Nasdaq100ともに上がり過ぎてはいるが、ITバブルの頃の水準ほどではない」
「ハイテクは既にインフラだからITバブルは起こらない」
と言った意見もよく聞きます。
私も同様に考えています。
しかし、市場は投資家心理の集合体なので、誤ることはよくあると想定しています。
通常時の冷静な頭では思いもよらないことが、異常時には起こります。
次回は、今回の検証を踏まえた、私なりの対策をお話しします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日をお過ごしください。
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